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No.74 「閻魔大王とお地蔵さん」 (2010.10.28)

日本には、八百万の神がいるとされいます。
色々な学説のようなものがありますが、本当に面白い文化だと思います。

八百万の神とは一体何かと突き詰めると、全ての「物体」には神が宿るということ
になります。
山や川、木や畑、また、人が永いこと活用した道具にすらも神が宿るとされたいました
道具の場合、人が永く使えば使うほど神が宿るとされ、その道具の神を九十九神
(つくもがみ)と言われています。
九十九年という永い年月を使った道具には、魂がこもり、馬鹿にした使い方をすると
祟りがあるとされています。
 日本人であれば、なんとなくわかるような気がしませんか。私は、子供の頃から
野球をしていましたが、守備でエラーをすると「グローブを大事にしないからかな」などと
思った事もありました。スポーツで使うクラブや道具、また、音楽に携わる人の楽器等は
同じような感覚を持つ人もいるとは思います。

ワンガリ・マータイは、ケニア出身の環境保護活動家で、環境分野で初めてノーベル
平和賞を受賞した人物でも(2004年)ありますが、彼女が「もったいない」と言う言葉
に感動し「もったいない運動」というものを世界中に広げようとしたのは有名な話です。
それはこのような「物には魂がある」という日本文化からでてきている言葉とも言える
と思います。

また、日本人に不思議なところは、このような祟りが出るような神もしっかりとお祈り
をすれば、許してもらえるとしているところです。つまり、お祈りして大事にすると
神は全て良い神になると言われています。神様にも二面性があるのですね。

例えば、地獄の神様で有名な「閻魔王」も日本では、「地蔵菩薩」の化身とされて
います。地蔵菩薩は、菩薩の身でありながら天界に行かず、、釈迦の入滅後、
56億7000万年後に弥勒菩薩が出現するまでの間、現世に仏が不在となってしまうため
その間、六道(地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道)を輪廻する衆生
(我々、人間)を救う菩薩であるとされています。つまり、良いおこないをした人を
見つけて助けてくれるのがお地蔵さんというわけです。
閻魔大王も「嘘をつくと舌をぬまれてしまう」という言い伝えがありますが、地獄の
門番で、悪いことをした人を、地獄に送る仕事をしています。良い人を見つけたり
悪い人を見つけたりする仕事は、閻魔王もお地蔵さんも同じ事をしているということですね。
立場を変えて見ているだけで、悪い人には、閻魔王ですが良い人には「お地蔵さん」に
なるわけです。

そんなこんなで、日本には、多くの神がいて、その神が怒らないようにお祈りをします。
日照りが起こらないように。洪水が起こらないように・・・・秋田の「なまはげ」
は、「泣く子はいねーかー」と鬼の格好で、家々を回ります。
それを家の人は丁重にもてなします。明らかに鬼なのですが、それを家に招き入れて
大事にもてなすのです。
良い意味で、あいまいさは文化です。白黒つけて「敵だ味方だ」と大騒ぎする事なく、
受け入れて育てれば争いも少なくなるのだろうと思います。
自然を大事にしたバランスを秩序良く守ろうとするものです。

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