そして人は龍になる


龍は、中国の伝説上の生き物ですがその考え方が、日本に輸入されて
日本の蛇神信仰と重なり、その神話性が高くなりました。

蛇は、気味の悪いイメージがありますので、神話には悪いイメージが

ありますが、多くの神話には、その地域の守り神的な
要素が含まれて表現されています。

静岡県の菊川にある桜ケ池応声教院では、法然上人のお師匠様である、
皇円阿闍梨が大蛇になって、多くの人の救いを守っているお話があります。
蛇は、水の神とも重なり、湖の守り神として表現されています。

皇円阿闍梨は、仏様の教えについて勉強されていましたが、人が死の苦しみ
から救われる教えを究めることができませんでした。
そこでなんとかして仏様に会い生死の苦しみを救う教えを受けたいと願いました。

お釈迦様はすでにお浄土におられ、この世には56億7000万年の後に、
弥勒菩薩様があらわれて、人々に説法されると聞いているので、一番長生き
すると言われる大蛇になってこの世に住み、弥勒菩薩様のあらわれるのを待つ
しかないと考えられて、池を探しました。

探していたが、なかなか願を叶える池に巡り会えず途方に暮れていたところ
観音様が夢にあらわれて、「遠江の国、笠原荘にある桜ケ池を訪ねよ」とのお告
げがあり、皇円阿闍梨は、はるばるこの池を訪ねました。

そして一度都に戻られた皇円阿闍梨は、桜ケ池を持つ花山院家に手紙を添えて、
大蛇になって住まうことの許しをうけられ、嘉応元年(1169)6月13日、深夜に
法然上人を招いて今世の別れを惜しみ、池から持ち帰った霊水を手のひらに注ぎ
つつ、那伽定(龍となること)されたと伝えられています。

仏教では、龍は仏法を守護する悟りを開いた人を指しています。お釈迦様の時代、
その弟子である竜王は、お釈迦様のお説法を聴聞し、悟りをひらき護法の神となった
とされています。日本に八大竜王の寺院が多くあります。中国の後漢書による故事にも龍に関わるお話が出ています。黄河の急流に

ある竜門と呼ばれる滝を多くの魚が登ることを試みましたが、鯉のみが登り
切ることができました。するとその鯉が龍になったといわれています。その
龍になることができたことにちなんで鯉の滝登りが出世の象徴となりました。

その狭き門を登竜門と呼ばれています。

これは、鯉を我々、凡夫の姿と仮に表現し、精進して川を登り、素晴らしい
人となった姿を龍と表しています。日本では、自分の子供(鯉)が素晴らし
い人(龍)になれるように「願掛け」したものが「鯉のぼり」として日本中に
広がることとなりました。

※参考資料 浄土宗 桜ケ池応声教院

 

 


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